漫画検定(中級)、可愛いもの、文化系等 [漫画]
結果は…、50点中29点(合格点は40点)。引っ掛けにモロに引っかかるは、うっかりミスる(これは単なる言い訳ですね…)は、4択中2択まで絞れて、後は運任せという問題でことごとく裏に行ってしまうはと、…もうボロボロです。全然駄目ですわ。
やはり、今後はブログタイトルの頭に「ヘタレ」を付けないと、いかんのでしょうか。
ただ、さすがに再受験で、合格点に達しはしましたよ(当然といえば当然ですので、偉そうに言えることではありませんが)。
やはり、私のごとき浅いマンガヨミでは、この程度が限界ですね。まあ、昔の作品、知識として程度にしか知らず、ほとんど未読、というのもありまして、いたしかたないという部分もあります。まあ、間違っていても楽しくやれているので、構わないんですが。不合格だと何かあるという訳でなし。
「再度の受験は、また来年」というのでもなし。
…思えば遠くに来ちゃったもんだなぁ、私。この年まで「受験生」やることになるとは、思いもしなかったですよ…。
暗くなりかけましたが、気を取り直して。年明けには上級…。ボロボロでしょうが、また受けてみます。不合格だと何かあるという訳で…。あ、いかんいかん。
ともあれ、興味のある方はこちらへ行ってみて挑戦してみて下さい。
http://www.ebookjapan.jp/shop/info/about_mangakentei.asp
他の話題にシフトしましょう。
最近購入した漫画。
山田芳裕 「へうげもの」(1)(2) (講談社)
木尾士目 「げんしけん」(9) (講談社)※特装版
田丸浩史 「ラブやん」 (7) (講談社)
石川雅之 「もやしもん」 (4) (講談社)※限定版
一色まこと 「ピアノの森」(13) (講談社)
三輪士郎 「DOGS-BULLETS & CARNAGE-」(1) (集英社)
古屋兎丸 「彼女を守る51の方法」(2) (新潮社)
長田悠幸「天の覇王―北斗の拳 ラオウ外伝―」(3)(新潮社)
樹なつみ 「デーモン聖典」 (9) (白泉社)
中山昌亮 「泣く侍」 (1) (リイド社)
適当にピックアップして感想を。
「へうげもの」。私はずっと、表記のまんま「へうげもの」と読んでましたが、読みは「ひょうげもの」が正しいです。
ものがたりの主人公は、古田佐介(後の古田織部)。武人ではありつつも、かなりの数寄者。この男の、武に生き、そして数寄に生きるその半生を中心に、信長、秀吉、千宗易らの歴史のメインストリームも併せて描いていく、そんな作品です。
表現にデフォルメをきかせていて、全般に表現が過剰な作品なのですが、そこが面白い作品ですね。楽しんで歴史を読める、そんなところがあります。
また、逸品を観たとき、佐介は、その品についての印象を擬音で述べるのですが、それもひとつ、作品の妙味となっているように思います。例えば、「のぺぇっ」「どぺぇっ」とか、「はにゃあ」とか。言葉だけみますと、何のことやら?と思うのですが、作品中で、その眼前の品と一緒に見ると、何となく言い得て妙、な感じがします。
佐助の反応は、かなり過剰なものとして描かれていますが、面白い表現です。この辺りは、料理もので、美味さを表現する際、過剰に描く作品がままありますが、その面白さに似ているかもしれません。
その表現を見て「そこまで過剰に反応しないって…」と思いつつ、その表現を楽しむ、そんな感じ。
別の見方を一つしますと、素晴らしい品を観たときに、冗長に言葉で表すのではなく、擬音で「どわっ」と端的に心情を述べる様は、数寄者として「素晴らしいものは、余計な言葉で飾る必要はない」という、佐介の思いの現れなのかもしれません。そう見ると、パッと見た目以上に、深く考えて表現していますね。
…端的に表現するというのは、私も手本にしたいものです。私は、上手く表現できていないうえに長すぎます。
この作品、「購入したら、ハマるよなぁ。でも、置き場所考えるとなぁ…」と思っており、これ以上購入リストを増加させるのに躊躇があったのですが、とりあえず1巻のみ購入してみたのですが、自分の予想通りでした。2巻も続いて購入してしまいました。…購入する作品が増えましたよ、ええ。
「もやしもん」。
私には珍しく、「おまけ」つき(=限定版)の方を購入。
通常版のカバーもいいなぁと思ったのですが、ストラップの魅力には勝てませんでした。覚えている方は、気付かれたかもしれませんが、私、基本的に、漫画のおまけが好きではありませんで。「そんなもん付けるくらいなら、安くしてくれ」と、しばしば言っております。
それが、何故今回は手を出したのかと申しますと…
…だって、菌のストラップ、欲しかったんだもん! 「『微妙に可愛いもの』好き」としては、店頭であんなものを見かけたら、「財布に余裕があるかなしか」ではなく、「財布に購入できるだけのカネが入っているか否か」だけが問題なんだもん! …わがままっ子か、私。
そういえば、先日、「もやしもん」の「もやし」って、何なのか、よく分からんなあと思っていたところ、掲載誌のいつだったか、作中の注に「種麹」のことだと書いてありました…。ちゃんと読まないとなぁ、自分。
蛇足ながら、可愛いものといえば。
先日、人様のブログで、ショートアニメの紹介がされているのを見て、視聴してみました。
「うっかりペネロペ」(Penelope tete en l'air)という作品。
原作者は「リサとガスパール」を描いた方で、あの絵柄がそのままアニメーションとして動く、そんな感じの作品になっています。
内容は、と申しますと、ペネロペという子がうっかりしている、そんな作品です(まんまですね)。
5分間のショートアニメなので、それこそうっかり見損ねることが多いですが、見れたときは、「~っ。かっわいい~」と、身悶えします(…よせ、30過ぎのおいちゃんが。そもそも、悶えてどうするよ、自分)。
アニメーションを放送している局や時間帯等ですが、NHK教育で、月から金の7:25~、17:00~(再放送)となっています。
私も知ったのがつい先日で非常に遅かったんですが、年内で放送終了してしまうようです…。ものすごく残念です。近いうちに、また再放送等、してくれないものでしょうか。
興味を持たれた方は、短い間ですが、是非、御覧になってみて下さい。一緒に悶えましょう。
ただ、ふと冷静になってみるに、ペネロペってコアラだったのね。いわれてみれば、確かにおなかにポケット付いているし、なるほどコアラなんですが、公式HP見るまで、気付かなかったです、私。
ちなみに、公式HPは http://www.penelope.tv/ になります。
…絵本とか、勢い余って購入してしまいそうです。
おまけといえば、こちらについても。「げんしけん」最終巻。お疲れ様でした。
「もやしもん」同様、通常版ではなく、特装版を購入しました。紙媒体のおまけ、好きなものなので、これは仕方ないのですよ。
前に出た、8巻もそうですが、描き下ろしがかなりあって、掲載誌で読んでいても、また充分に楽しめるようになっていますね。こういうの、結構好きです。
「げんしけん」にちなんだ話をしますと、オタ云々というのではなしに、もっと広範に文化系、ということにちなんだ話になりますが、近頃都にはやるもの…ではなく、近頃の連載においてはやっているのか、文化系(?)の、あまり題材として採り上げられていなかったものに光を当てているような作品が散見されますね。
「百人一首」「書道」…。
前者は、チャンピオンで連載されている竹下けんじろう(この方、改名したんでしょうか? 堅次朗でしたよね)の「かるた」、後者は「モンキーターン」や「帯をギュッとね!」の河合克敏がヤンサンで描いている「とめはねっ!」が、それです。
…河合克敏って、前作もそうですが、全般にスポットが当たっていない題材をチョイスしますよね。こういう方、結構好きです。
ちなみに、書道に関しては、若狭たけしが「ラブレター」という作品で、採り上げたことがあるんですが、アレは…。何かものすごく中途半端に終わっているというのか、急速に勢いがなくなってしまった感がありました。個人的には、途中まではかなり好きだったんですけれども。
ところで、タイトルの「とめはねっ!」の「は」の字は、音で読むと、普通に書道の「とめ」と「はね」から「HA」と読むんでしょうか、それとも「WA」、なんでしょうか?
同作者の「帯をギュッとね」というタイトルを考えると、後者の「WA」もアリかなぁ、と思いましたので…。変なところが気になっております。…どちらとも取れるようにしているんでしょうかね。
あ、河合克俊で思い出しましたが、併せて藤田和日郎も、掲載誌を少年誌から青年誌に場を移して描いてますね。新規の読者獲得の動きなんでしょうか、何かしら意図があるように思いますが、そのまま掲載誌を移ってしまうんでしょうか。
その辺りの、今後の動向も、何がある訳ではないんですが、面白く感じます。
「デーモン聖典」。ついに「恍惚の死」現るの巻。
作中、キャラクターたちが話題として挙げていたので「こんなことが…!」(「ガラスの仮面」ばりに白目で驚愕)というインパクトはありませんでしたが、絵として目の当たりにすると、複雑なものがありますね。
愛している者を「愛している」という言葉で死に追いやる(言葉で殺す…、甘美な響きがあるとか、そういうのもありますが、それはそれとしまして)。
その死は、その者自身が長く望んだものとしても、自らが手を掛けて殺すようなものですから、愛する者の望むことを叶えたい一方で、その者を死なせたくなんかない、その矛盾する感情が錯綜します。
「恍惚の死」…。樹なつみは、面白い設定を考えたなぁ、と実感した次第です。
今のヘルムートは何者か?という件も併せて、面白くなってきましたね。これからが一層楽しみです。
「泣く侍」。
藩主暗殺を謀ったうえ、姉夫婦及び甥を斬殺して脱藩、という濡れ衣を着せられ、追われる剣士、物辺総次郎。彼は、追っ手から逃れつつ、藩主暗殺の陰謀を暴くべく、姉夫婦の家族の生き残りとなった姪を連れ、江戸へと向かう…という作品。
身内を手にかけ(「泣く侍」では、濡れ衣ですが)、追われる立場になっている剣術の達人、という設定は、藤沢周平の「用心棒日月抄」の主人公、青江又八郎に似たところがありますね。
子供連れの剣士は、拝一刀=子連れ狼? …これは何か違う気がします。「ちゃん!」とか言ってませんし(というより、姪は、両親及び兄を斬殺されたショックから、口がきけなくなってしまっています)。
印象に残るのは、黒幕からの追っ手以外に、物辺を執念深くつけ狙う、少々気の触れた感のある盲目の剣士伊藤ですね。
彼は、藩主暗殺の一連の事件によって、自分の居場所を失ってしまったことから、物辺も同じ心持ちに違いなく、彼を「救ってやろう」と、つけ狙っているようです。死=救いという、歪んでしまったマッドっぷりがいいですね。
伊藤の位置づけとしては、剣の腕が立ち、主人公物辺の好敵手というのと併せて、同じ事件で立場の違いや、物事の捉え方がずれてしまったことから、物辺とは対照的になってしまった、物辺の「影」のような存在ですね。
あと、ひとつだけ。物辺は、人を斬る際に涙を流すのですが、これ、…クライングフリーマンみてぇです。
私の案内では、まったくもって面白さが伝わっていないように思いますが、かなり面白いです。時代ものが好きな方には、ちょっとお薦めしてみたい作品です。
ということで今回は、適当に、最近読んだ漫画に関する話を並べてみた、という話。
…いつもながらのことかもしれませんが、まとまりなくて申し訳ないです。
うーむ。さすがの粋狂さんでも中級は難しいのですね。
…以前、初級をこっそりやってみたんですけど、16点だった私ですので大きなことは申せませんが。『北斗の拳』も読んだことない私にはハードル高すぎました(泣)
『もやしもん』はモタモタしてたら限定版売切れてしまいました。どころか通常版も近所では品切れで、探し回る羽目に…。あー、焦った。なんだ~、人気あるんだなぁ~。
河合克敏がヤンサンに移動してたんですね。
確かにこの人、これを選んだのかーという題材ですよね。おかげで読んでる私の世界が広がるんですけど。
今回は書道をテーマに…!!一応書道は習っていたので、物凄く気になります!おもしろそう。コミックにはなってないですか?
by アシタカ (2006-12-31 16:47)
>アシタカさん
漫画検定。「さすがの」と付けて戴ける程、大した知識はないですが、漫画もいろいろあるなぁ、とつくづく思いますね。知っていれば何とかなりますが、未読では、いかんともしがたいものがあります。
結構昔の作品が出題されることもありますし、出題傾向が趣味に合致しないと厳しいですよね。私も結構、「マンガヨミならこれは押さえておかないといかんでしょ」という作品、未読のものがありますので、穴、多いんですよ。
「もやしもん」。
ちなみに、私の場合、購入した後の財布の中身は、100円切ってました…。購入できるだけの金が入っていたら、即買い。また、昔、躊躇していたら、絶版になってしまったことがあって、迷ったら買い、欲しいと思ったら、購入できるだけの金銭が財布にあるか否かだけが問題、そんな衝動的な人間になってしまいました…。
ご質問の、河合克敏の「とねはねっ!」ですが、最近連載が始まったばかり(まだ、2回くらいだったかと)ですので、単行本化はまだされていません。
始まったばかりですので、どう転ぶか今のところ分かりませんが、面白くなりそうですよ。
by 粋狂 (2007-01-01 01:51)
足跡たどってきました。
このネタでどなたかわかりました。
中級検定ですが、初級でも感じたのですが
かなり年寄り有利かと(笑)。
たぶん設問者の平均年齢が高いのでしょう。
手塚作品ネタも多いですしね。
それは仕方がないのかな?
もっと問題数は増やすべきでしょうね。
まあ、200問あったら、やりませんが(笑)。
by キイチロウ (2007-01-25 17:28)
>キイチロウさん
いらして戴いた上、コメント戴きまして、ありがとうございます。
漫画検定、確かに、私の年齢からは「あと5年、年をとっていれば…」というようなものが散見されるように思います。
ただ、もう少し全般に新しくなってしまうと、「これは知っておくべき作品なのか?」と、不満に思う方がかえって増えそうにも思えますね。
漫画と一口に言っても、年間2万冊くらい出るそうですので、これを網羅するのは、不可能でしょうから、ある程度偏りがあるのも致し方ないのかもしれません。
確かに、もう少し、広く訊いてもらえると、ありがたいとは思うのですが、問題数が増えすぎるのも考えものですし…。難しいですね。
by 粋狂 (2007-01-26 03:48)
漫画検定の上級が始まりましたね。
問題数100問と、答えるだけでもたいへんです。
チャレンジしてみましたが、案の定54点と歯が立ちませんでした。
2度目のチャンレンジで、ピッタリ80点。残り20問は、もう1回やっても
ほとんど確率二分の一ですね。(最初から全然わからない)
この後、漫画博士という称号もあるみたいです。
こちらは、検定ではないようですが。
1人でやるより、マンガ好き数人でやいのやいの言いながら
受けるほうが面白いかもしれませんね。
by キイチロウ (2007-01-27 02:56)
>キイチロウさん
御連絡戴きまして、ありがとうございます。
キイチロウさんで54点…。私なんぞは、全体の4分の1の25点とれれば御の字かもしれませんね。
休日に、一喜一憂(実際には、憂の方が多いでしょうが)しながら、ゆっくりやってみたいと思います。
by 粋狂 (2007-01-27 04:43)